Redfin社のエコノミストによりますと、「2023年に予想される住宅価格の4%下落を考慮しても、来年の住宅不況はかつての住宅バブル時には遠く及ばないだろう。」と述べています。
なぜなら、最近の住宅購入者は
①低金利かつ比較的多額の頭金を支払っている傾向にある
②住宅価格が急速に上昇したことから十分なエクイティを保有している
したがって、殆どの人は自宅の価値以上の負債を抱えるリスクが低いからです。
こちらの記事もご覧ください 2023年、4%の住宅価格下落で被害を受けるのはわずか3%のみ?2023年、仮に失業し、インフレによって貯蓄が目減りして住宅ローンの支払いが滞る恐れがあったとしても、エクイティがあれば自宅を売却することで差押えを避けることができます。
さらに言うと、来年の失業率はそれほど高くはなく、例えアメリカが不況に陥ったとしても、それは穏やかなものになるのではないかと予想されています。
以上の理由から差押えが急激に増加する可能性は極めて低いですが、ミドルクラスのホームオーナーは資産の大半を住宅が占めているため、住宅価格の下落によってその大半を失う可能性はあります。
典型的なミドルクラスのアメリカ人は収入の38%を不動産に投資していると言われています。 (対してアッパークラスは27~30%)
しかし、金利が低下して経済が回復していけば住宅価格は再び上昇する可能性が高いため、自宅を至急で売らなければいけない特別な事情が無い限り、資産の毀損は一時的なものであると予想されます。