住宅価格が6週間連続で下落、住宅ローン金利も3週間連続で下落したことで、Redfin社の住宅購入者需要指数が急上昇しました。
しかし、市場に出ている住宅戸数(新規リスティング)の不足が販売を抑制しており、需要と供給のアンバランスが引き続き課題となっています。
2023年3月26日までの州で、住宅ローンの購入申請件数は4週間連続で増加し、Redfinの住宅購入者需要指数(内覧、オファー、住宅ネット検索など)が昨年5月以来の最高水準に到達しました。
サンフランシスコのRedfinエージェントによると、 「最近の顧客は初めての購入者(ファーストタイム・バイヤー)もしくは不動産投資家がほとんどです。ファーストタイムバイヤーは、住宅ローンの金利が高いことを懸念しているにもかかわらず、住宅価格が下がってきているため、住宅を検討し始めています。一方、現金一括で購入できる投資家は、特に価格の下落が著しいサンフランシスコの高級コンドミニアムに興味を持っています。」
住宅の供給不足により新規リスティングは前年同月比で22%減少しました。そのため、住宅需要が増加しているにも関わらず、住宅販売の増加には繋がっていないのです。
この新規リスティングの減少幅はコロナ・パンデミック開始以来の最大の減少幅です。現在、住宅を保有している人は、2021年から2022年初頭の低金利時代に住宅ローンを組成できた人々が大半であり、彼らにとっては低い住宅ローン金利を手放してまで住宅を売却することに消極的なのです。
住宅を売る人がいなければ新規リスティングが増加することは難しく、この状況が当面は続くと見られています。