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2023.05/17
冷めても熱い住宅市場
今春、通常よりも住宅の売却件数は少ないですが、売却が行われる物件は速やかに移り、限られた物件数に対して需要がある状況です。 インフレ報告書によると、価格上昇の緩和が進んでおり、連邦準備制度理事会(Fed)は来月の利上げを一時停止する可能性が高いことが確認されています。 供給不足と高金利が米国の住宅販売を抑制し、春のホットな住宅購入シーズンに入りました。価格上昇の緩やかな減速が見られ、住宅ローン金利は今後数ヶ月間ほぼ現状のままとなる可能性があります。これはFedの利上げ策がインフレを緩和するために効果を発揮しており、6%以上の住宅ローン金利や過去最高の月々の支払いにより、一部の購入希望者が市場から排除されていることを反映しています。 物件の新規リストは、5月7日までの4週間で前年比で19%減少し、保留中の住宅販売は前年比で16%減少しています。これは物件数の不足と、6%以上の住宅ローン金利や過去最高の月々の支払いによって市場から排除された購入希望者の存在を反映しています。 しかし、在庫の不足にもかかわらず、保留中の販売件数は先週から増加しており、これは通常この時期に行われることではありません。また、季節調整済みのデータによると、住宅購入申し込みも5%増加しています。購入希望者の数は少ないですが、意欲的であり、売却される物件の約半数は2週間以内に売れる状況です。この割合は先月から増加しており、通常はこの時期には起こりません。 Redfinの副主任エコノミストであるTaylor Marr氏は、 「今年の住宅市場は活気がありつつも制約もある状況です。限られた物件数のために通常よりも活発ではありませんが、速く競争的な市場です。良いニュースは、購入希望者が存在し、椅子取りゲームで座席を見つけようとしていることです。悪いニュースは、十分な数の座席がないことです。」と述べています。
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2023.04/06
供給不足も、住宅価格は地域毎にバラつきあり
現在、住宅を保有している人は2021年~2022年初頭の低金利時代に住宅ローンを組んだ人が殆どであるため、今の高金利下で住宅を手放すことを避ける傾向にあり、市場に売りに出される新規住宅戸数(新規リスティング)は極めて少ない状況(=供給不足)にあります。そのため、米国のほぼすべての地域では販売が抑制されている状況です。 【詳細は過去の記事をご参照ください】住宅需要が2022年5月以来の最高水準に! そんな中でも、住宅価格が急落している地域もあれば、逆に上昇している地域もあります。 住宅価格は、米国で最も人口の多い50の大都市圏の半分以上(28都市)で下落し、テキサス州オースティンで最大の下落(前年比-15.2%)を記録しました。次にカリフォルニア州北部の4都市圏、サンノゼ(-12.9%)、サンフランシスコ(-11.7%)、サクラメント(-11.4%)、オークランド(-10.8%)が続きます。オースティンとサクラメントにおいては少なくとも2015年以来の最大の年間下落幅を記録しました。 反対に、ウィスコンシン州ミルウォーキーで価格が最も上昇し(前年比+14.1%)、バージニア州バージニアビーチ(+6.9%)、フロリダ州ウェストパームビーチ(+6.7%)、ロードアイランド州プロビデンス(+6.4%)となりました。 全米レベルでは、米国の住宅販売価格の中央値は前年比1.8%下落して360,500ドルとなり、10年以上も上昇を続けた住宅価格は、6週連続で下落することとなりました。 Redfin社によると、現在の住宅市場は非常に難しく、売り手と買い手のニーズをマッチさせるのに一苦労しているそうです。同社のエージェントは次のように述べています。 「米国のほぼどこでも当てはまることの一つは、魅力的で手ごろな価格の販売用住宅を見つけるのは非常に難しく、探している地域によってオファーと交渉のやり方(戦略)が異なるのです。」 このように、不動産エージェントにとって難しい環境下ではあるものの、住宅のほぼ半数が2週間以内には契約が締結されており、これは2022年6月以来となる最速の早さとなります。 以上のように、米国住宅市場は需要と供給のアンバランスがもたらす先行き不透明感はあるものの、政策金利の上昇余地が狭まっていることも追い風となり、住宅市場は徐々に回復しつつあると考えられます。
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2023.04/03
住宅需要が2022年5月以来の最高水準に!
住宅価格が6週間連続で下落、住宅ローン金利も3週間連続で下落したことで、Redfin社の住宅購入者需要指数が急上昇しました。 しかし、市場に出ている住宅戸数(新規リスティング)の不足が販売を抑制しており、需要と供給のアンバランスが引き続き課題となっています。 2023年3月26日までの州で、住宅ローンの購入申請件数は4週間連続で増加し、Redfinの住宅購入者需要指数(内覧、オファー、住宅ネット検索など)が昨年5月以来の最高水準に到達しました。 サンフランシスコのRedfinエージェントによると、 「最近の顧客は初めての購入者(ファーストタイム・バイヤー)もしくは不動産投資家がほとんどです。ファーストタイムバイヤーは、住宅ローンの金利が高いことを懸念しているにもかかわらず、住宅価格が下がってきているため、住宅を検討し始めています。一方、現金一括で購入できる投資家は、特に価格の下落が著しいサンフランシスコの高級コンドミニアムに興味を持っています。」 住宅の供給不足により新規リスティングは前年同月比で22%減少しました。そのため、住宅需要が増加しているにも関わらず、住宅販売の増加には繋がっていないのです。 この新規リスティングの減少幅はコロナ・パンデミック開始以来の最大の減少幅です。現在、住宅を保有している人は、2021年から2022年初頭の低金利時代に住宅ローンを組成できた人々が大半であり、彼らにとっては低い住宅ローン金利を手放してまで住宅を売却することに消極的なのです。 住宅を売る人がいなければ新規リスティングが増加することは難しく、この状況が当面は続くと見られています。
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2023.03/27
2012年以来、21年ぶりに住宅価格が前年対比で下落
【要旨】 住宅ローン金利の上昇に拍車がかかり住宅需要が減少したことで住宅価格が下落 サンノゼ(カリフォルニア州)・オースティン(テキサス州)では全米の約12倍のペースで価格が下落 住宅価格の下落により、住宅販売の全米平均は横ばいに回帰 遠ざかっていた売り手も市場に戻りつつあり住宅販売に明るい兆し 米国の住宅販売価格(中央値)は2023年2月に1.2%下落して386,721ドルとなり、2012年以来初めて前年比マイナスとなりました。 高い住宅ローン金利により住宅購入者の需要が冷え込んでいるため、売り手がこの現状に対応する形で住宅販売価格が下落したものと考えられます。 オースティン(テキサス州)のRedfinエージェントによると 「住宅価格の下落により、より多くの買い手に購入意欲が湧いていますが、未だ金利が高いため買い急いでいるわけではありません。むしろここから更に価格が下がる可能性があるため、買い手は売り手よりも優位に立っている状態にあります。」 2月に契約を結んだ住宅の44.9%が2週間以内に契約を締結しましたが、これは1年前の60.2%から減少しました。直近で、395,000ドルの家の契約をした買い手がいますが、昨年の夏に同じ広さの家が460,000ドルで売却されていました。従ってこの買い手にとっては、今回購入したことで約65,000ドルお得な契約となります。しかし、現在はこれとはまた別のほぼ同じ家が370,000ドルで市場にでているため、今すぐに急いで家を契約する必要はないと言えます。 シリコンバレー銀行の破綻を受けた銀行業界の混乱によって、FOMCによる年内利上げの可能性が大幅に低下しました。これにより住宅ローンの金利が下がり、より多くの住宅購入者が市場に戻ってきます。30年固定住宅ローン金利は、2月に一時約7%にまで上昇しましたが、現在は6.5%近辺で推移しています。 一方で、相次ぐ銀行の破綻に加えてIT業界でのレイオフなどを受けて、住宅購入に慎重な人が多くいます。また、現在住宅を保有している人たちの多くは住宅ローン金利が5%未満の時に契約しているため、今の水準で自宅を手放して新たに住宅ローンを組むことは考えにくいことも事実です。 住宅価格が下落して多くの市場参加者が戻ってきましたが、以前のような明るい住宅市場にまで回復するには少なくとも年内一杯はかかるものと考えられます。
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2023.03/02
2023年1月 マイアミへの移住者が増加
2023年1月は米不動産大手のRedfin社によると、同社の検索エンジンを利用した25%の米国人が1月に国内の大都市圏への引っ越しを検討しており、その多くはマイアミ(フロリダ州)、サクラメント(カリフォルニア州)、ラスベガス(ネバダ州)のような手ごろな価格帯の住宅を探していました。 これはパンデミック前の18%、2022年1月の22.8%、2022年第4四半期の24.5%から大幅に増加しており記録的な水準となりました。 住宅ローン金利の高騰により、住宅購入希望者が激減し、米国全体の住宅販売は1年前と比較して大幅に減少しましたが、2023年に入ってから住宅購入希望者はより安価な住宅へ引っ越すケースが増加しているのです。 一般的な毎月の住宅ローンの支払額は、2022年初頭よりも26%高くなっています。これは、2022年11月の住宅ローン金利が約20年ぶりの高水準である7%台に留まり、市場の冷え込みにも関わらず住宅価格が1年前よりも上昇しているからです。 高い住居関連費用によって、インフレによる他の商品やサービスの価格上昇とともに、比較的手ごろな価格の移住地がより一層人気となりました。 昨年の住宅価格は、サクラメント(カリフォルニア州)やフェニックス(アリゾナ州)など人気のある移住先で急騰しましたが、これらの地域は現在、価格が最も急速に下落している地域の一つです。さらに、これらの地域は移住元と比べてもはるかに安価な住宅が多くなっています。 一般的な住宅が約80万ドルで販売されているロサンゼルス(カリフォルニア州)の居住者は、ラスベガス(ネバダ州)とダラス(テキサス州)へ移住する人が最も多い地域となっています。 マイアミ(フロリダ州)は2023年1月に最も人気があった移住先であり、2022年8月ぶりにトップの座を獲得しました。この人気順位はRedfin.comのユーザーデータから計測された純流入によって計算されたものですが、最も人気のある移住先トップ10の大半はフロリダ州で、タンパ、ケープコーラル、オーランド、ノースポートなどが挙げられます。 ここで重要なポイントは、フロリダ州の家は決して安いわけではないということです。 一般的なマイアミの家は1月に47万ドルで販売されましたが、全米の価格中央値は38万3千ドルでした。 それではなぜマイアミが人気なのでしょうか。 それは、移住してくる人達が元々住んでいた地域よりもマイアミの住宅が安価であるからです。 また、フロリダ州は州所得税がないため、全体的な生活費が安くなる傾向にあることも注目されているポイントです。 マイアミに移住する多くの人の出身地のニューヨーク(ニューヨーク州)やサンフランシスコ(カリフォルニア州)ですが、例えばニューヨークの家は1月に65万ドルで販売されました。 マイアミのRedfinエージェントは次のように述べています。 「ここ数か月、他州の多くのバイヤーがフロリダ沿岸に群がってきています。ニューヨークやサンフランシスコなどどから移住してきた人は、住宅市場の回復に貢献しています。マイアミの住宅はニューヨークやサンフランシスコよりもはるかに安価で、より広い敷地、プール、恵まれた天候、安い税金のため、彼らは高い住宅ローン金利を殆ど気にしていないのです。」 マイアミの次に人気があるサクラメント(カリフォルニア州)、ラスベガス(ネバダ州)、フェニックス(アリゾナ州)はマイアミ同様に暖かい気候で、安価でより大きな家を見つけることができるため、米国内で非常に人気の地域となっているのです。 一方、最も流出者が多い地域はカリフォルニア州で、サンフランシスコとロサンゼルスが米国のどの都市部よりも多かった。続いてニューヨーク、ワシントンD.C.、シカゴなどの主要都市です。この流れはリモートワークの普及によって悪化しており、特に物価の高い沿岸地域では顕著に表れています。
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2023.02/22
<米国住宅>リノベ事例
今回はアメリカの住宅でどのようなリノベーションが行われているのかご紹介いたします。 1.アメリカの典型的な家(アメリカほぼ全ての住居の原型) 2.2階建てに増築 3.基礎部分だけを残して、住居全体をリノベ 4.外壁・内装・駐車場など新築同様にリノベ 3.モダンな高級住宅に大変身